30代を過ぎた頃から、肌のくすみや疲れが抜けにくい、体が重い…
そんな「なんとなく不調」を感じる女性は少なくありません。
実はその裏側に、酸化ストレス、慢性炎症、糖化ストレスがひそんでいることが知られています。
近年、世界中の研究者から注目を集めているのが、エラグ酸(Ellagic Acid)というポリフェノールです。
ざくろ、ラズベリー、いちご、くるみ、さらにはヒシにも含まれる成分で、抗酸化・抗炎症作用を中心に幅広い健康サポート能力が報告されています。
注目されるエラグ酸って何?
実はエラグ酸が発見されたのは、1831年!
古くから知られていた物質なんですね。20世紀に入ってから植物に多く含まれる物質であることがわかってきました。
なぜ今頃になってエラグ酸が注目されているかというと、抗酸化作用、抗炎症作用、抗変異原性作用、抗増殖作用を有することから注目を集め、疾患治療の可能性が指摘されているからなんです。
多くの研究により、心血管疾患、神経変性疾患、糖尿病、がんの発症予防、緩和、進行抑制に寄与する可能性があるんです。
ここまで多様な効果が知られるようになったので注目されるのも納得ですね。
エラグ酸のパワーの秘密
エラグ酸は植物の中ではエラジタンニンという物質として存在します。このエラジタンニンがカラダの中で分解されるとエラグ酸が生成されます。
エラグ酸は非常に熱に強く、加熱や乾燥にも耐えるため調理によって失われることがありません。
食事で摂ることができるのも魅力的ですね。
このエラグ酸、実は腸内細菌により分解されてウロリチンという物質に変換されます。
この一つ前のコラムで取り上げたウロリチンが、実はエラグ酸の効果の一つとして関わっているのです。
ウロリチンは強力な抗酸化力をもち、ミトコンドリアの活性化や、細胞の老廃物をリサイクルするオートファジーにも関与するといわれています。
さらに、エラグ酸もビタミンC等と並ぶ強力な抗酸化力を持つことが知られています。他の抗酸化物質と異なる点は、代謝された後もその抗酸化能力を保持すると言われているところです。
つまり、持続的な抗酸化能力があるわけですね。
また、銅、鉄、ニッケル、カドミウムなどのイオン性金属を補足するという防御機構も備えています。
さらにさらに、抗酸化酵素(スーパーオキシドディスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼ、カタラーゼ)を活性させる能力まであるのいうのです。
まさに抗酸化界のスーパースターですね。
期待されるエラグ酸の効果
エラグ酸は特に、疾患の治療に関する領域で研究が進められています。
臨床試験も下記の内容が行われています。
- 運動パフォーマンス
- 認知機能
- 肌のコンディション
- インスリン抵抗性
- 体重や体組成
- 心疾患
- がん
- 男性不妊
気になる肌のコンディションについては、サリチル酸という物質との併用で、天然成分による色素沈着障害の患者さんに治療の効果が認められたという報告があります。
まとめ
エラグ酸が注目される理由は強力な抗酸化力や、金属イオンの補足といった特殊な能力を持った物質で、その働きはとても幅広く、心臓・血管、脳、血糖バランス、がん領域など、さまざまな慢性トラブルに関わる仕組みをサポートする可能性があるからです。
すでに、エラグ酸やエラジタンニンを多く含む植物性食品は、健康維持や将来のリスク低減に役立つ「機能性の高い食材」として位置づけられつつあります。
これからの研究の進展がますます楽しみですね。
引用文献
※ 注意
本記事はあくまで情報提供を目的としたものであり、医学的なアドバイスではありません。
健康上の問題のある方は、必ず医療専門家にご相談ください。

